美しいタイの伝統工芸!日本でも流行りつつあるカービングとは

タイ カービング

日本タイカービング協会

東南アジアのタイには「カービング」という伝統的な技術があり、見る人の目を楽しませてくれます。

タイでカービングの技を習得した人が教室を開いたりして、近年日本でも人気が高まっています。

今回はタイのカービングについてご紹介したいと思います。

1.タイの伝統工芸、カービングとは何か?

タイのカービングとは、野菜や果物に模様を彫刻していくものです。

日本では「飾り切り」という技術があり、野菜などを美しく切って食卓を彩りますが、それに一脈通じるものがあります。

それをもっと大掛かりにしたものと考えても良いかもしれません。

常夏のタイでは1年を通してスイカやメロン、パパイヤなどの果物、カボチャや冬瓜などの野菜が出回っているので、カービングを施す素材には事欠きません。

カービングに向いている素材は、スイカなどのように、皮と実の色の違いがはっきりしているもので、ナイフで彫り進めやすい適度な柔らかさのあるものです。

また、ダイナミックな作品や彫り込んだ複雑な作品を作るには大きなものの方が向いています。

手法としては、素材の表面に彫っていくものと、素材を花などの形に整えて立体的に仕上げるもの(切り出し)があります。

2.タイのカービングの歴史について簡単紹介

タイのカービングの歴史は約700年前、宮廷の子女たちが王様に楽しく食事をしてもらおうと編み出したのが始まりといわれています。

もともとはカービングした野菜や果物を食べるという実用的なものでした。

近年はホテルのエントランスやレセプション会場を飾ったり、技能コンテストが行われたり、より高い芸術性や技術に注目が集まっています。

年々新しい技法も生み出されています。

3.タイのカービングで使う道具とは?

基本的にカービングに必要なのはナイフ1本です。

このナイフはとても細長く、標準的なもので長さ約5cm、幅は太いところ約1cmで鋭くとがっています。

また、よくしなり、曲線などが彫りやすくなっています。

どんな大きく硬い素材でも、基本的にはこのナイフだけで彫刻してきます。

また、フリーハンドで輪郭を取ることくらいはしますが、下書きなしで彫り進めていきます。

しかし技術が進むにつれ、円をきれいに引くコンパスや穴をあけるキリ、広い面を削るペティナイフなど、それぞれのニーズに応じて道具を揃える人も増えています。

4.タイや各国のカービングのモチーフを紹介

4-1.タイのカービング

タイのカービングで彫られるモチーフは、大半が花や葉、つぼみなどの植物です。

南国のタイには1年中花が咲いているからでしょう。

中でもバラは比較的簡単、短時間で彫れる上に見栄えもするので人気です。

また、鳥や魚などが彫られることも少なくありません。

もちろん何を彫っても自由なので、最近では幾何学模様やハート模様なども多く使われています。

4-2.欧米のカービング

例えばハロウィンで使われる「かぼちゃのお化け」など欧米では、タイのカービングの技法を使ってグロテスクなもの、ユーモラスなものがあります。

日本人(やタイ人)の感覚では想像もつかないような作品も作られています。

5.日本のカービング事情について

四季がはっきりしている日本では、タイのように1年中カービングの素材が豊富にあるわけではありません。

特に冬場はカービングに最適なスイカやメロンなどがなく、取り組みにくい状態になります。

そこで人気なのが、石鹸に彫刻していくソープカービングです。

このソープカービングと区別するため、果物や野菜へのカービングは「フルーツ(&ベジタブル)カービング」と呼ばれるようになりました。

5-1.日本で一般的なソープカービングとは

ソープカービングでも使うナイフはフルーツカービングと一緒、彫るモチーフや技術もほぼ一緒です。

ただ、果物や野菜と違って石鹸は素材が均質で筋などもないので、ナイフの動かし方を少し変える必要があります。

また、大きさが小さい、削りカスや傷が目立つなど、注意を向ける部分が違ってきます。

ソープカービングの良い点は、作品が残ることです。

フルーツカービングは生ものに彫っていくので保存がききません。

傷む前に食べてしまう必要がありますが、石鹸なら長い期間保存できる上に部屋に飾れば香りが楽しめますし、石鹸として使うこともできるので、プレゼントとしても喜ばれます。

最近ではロウソクに彫刻していくキャンドルカービングも流行の兆しが見えます。

まとめ

タイの伝統工芸、カービングについてご紹介しましたが、どのようなものか分かっていただけましたか?

ベトナムやミャンマーなど、タイの周辺諸国でもカービングしたものが飾られているのを見かけることがあります。

東南アジア旅行などで見かけたら、この記事のことを思い出して頂けたら幸いです。